No.164

あのね、ちょぎくん本作長義(以下58字略)のめちゃ長銘をさ、刻まれてるじゃん? どっかで見た気がするんだけど、でもちょっと調べても出てこないから幻かもなんだけど、あれって折れやすくなったりしないのかな……折れやすくなる、って見た気がするんだよ。つまり摺り上げによって失った銘をわざわざ刻んでくれるという人の子からの愛がさ、切れ味に自信ある戦う気満々のちょぎくんを現場に出せなくした、というか。あとなんかそっちの陣営についた証とかで譲渡される刀剣はめったに戦場に出さないとかなんとか?
で、尾張徳川に買われたのって確実に本作長義だってわかるからじゃん。銘で。誂がないからたぶん佩刀されてない、らしいってことはつまり「わー切れそうだしほしい! きゃっきゃ!!」じゃなくて「銘あるじゃん、うっわ本作長義!? ゲットゲット」ってことでしょ。政治的な力関係とか有名な刀剣だからとかそういう。そういうものだって、時代だって理解しててもさ、実践に使われてる刀もいるんだもんな。
実際に使うから、見て楽しむから、で愛の過多を考えたりしないし求められている=人の子からの愛であるって考えてくれると思うんだけどさ。しっかり大事にしてくれてる、愛されてるって理解してると思うんだけどさ。

それはそれとして、本作長義(ブランド)ではなく山姥切として請われたのって、ちょぎくんにとってはちゃめちゃ嬉しかったのでは!? 切れ味重視、というか実践力を重視されたというか。
人の子からの愛ゆえに戦場で敵を切るより政治の道具として使われ、でもそのおかげで本作長義であると証があるからまた大切にされ、けれど。でも。

そりゃくにひろくんに苛立っちゃうよな。本作長義として降りるのではなく山姥切として、はくにひろくんの本歌だからこそで。なのに写しだからかって下向いてたらなにもかも気に入らなくて「は?(怒)(怒)(怒)」ってなる。
くにひろくんは当然そんなこと知らないので、いきなり機嫌悪い人来ても困ります……なんだろうけどね。相互理解……。